モン・ヴァルとの出会い
モン・ヴァルのジャン・イヴとソフィーとの出会いは、ひょんな事から始まりました。
今年(2022年)の初め、某オージー&NZのナチュール系インポーターと共同で試飲会を開催した際、その晩にある方が秘蔵のワインを持って来ました。それはジャン・イヴがNZで造ったValmontというピノ・ノワールで、飲んでみると気品があり、とても美味しかったのです。そしてジャン・イヴは、今フランスでワインを造っていると云うではありませんか?!これは会いに行かない理由がない!という訳で早速今年の2月下旬、フランス出張の際、いの一番に訪問して来ました!
実はジャン・イヴ、ボージョレのイヴォン・メトラで3年、コルナスのマチュー・バレで3年、その後オーストラリアで3年、NZで3年と、world wideかつ長いワイン造りの経験を積んでおり、その後戻ったフランスでとてもいい条件の畑を手に入れ、2019年にこの地モンペリエから40km程西に進んだアスピラン村Aspiranというラングドックの丘陵地帯でワイン造りを始めたとのこと。手に入れた6haのうち3haはドメーヌ・モンリューのエミール・エレディアから譲り受けた畑で、盆栽の様に丁寧に短く剪定された樹齢90年もの樹を含む、とても印象的なものでした。近くには著名な生産者も多く、レミ・プジョルも隣に畑を構えております。
南仏の新風
ジャン・イヴの造り出すワインは従来の濃いラングドックとは一線を画すもので、厚みがあり深い味わいのペット・ナット、フレッシュでありながら複雑味のあるロゼ、軽やかでフレッシュな赤、など、今まで余り味わった事のないスタイルでした。
どうやらその秘密は、火山性のバザルト土壌(玄武岩)が程よい酸とフレッシュ感、そしてフィネスを、樹齢の古さと丁寧な栽培が、味わい深さをもたらしているようです。
また、風が強く乾燥していることもあり、栽培には一切化学物質は散布しない、全くの自然農業を行っています。
醸造においても、醸造中に揮発酸が出てきた場合はやむなく亜硫酸を添加することもありますが、基本無添加です。
昔の濃いラングドックでもなく、流行りのただ軽いだけでもない、軽やかに飲み進められつつも味わい深い、新時代の味わいです!
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